更新日:
2011年12月29日
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公開セミナー

都立大塚病院リウマチ膠原病科 後藤眞 医長セミナー

題目:「早期老化徴候とDNA代謝酵素」


 さる6月20日に東京都立大塚病院 リュウマチ膠原病科医長 後藤真先生に『早期老化徴候とDNA代謝酵素』と言うテーマで 御講演を頂きました。後藤先生は高校生の時から老化と言うものに非常に興味を持たれ、ずーっとそれを貫かれている先生で 早期老化症として知られるウェルナー症候群の遺伝子同定に大きく貢献された先生です。ウェルナー症候群においては日本の 第一人者でいらっしゃいます。
 今回は先生が長年されて来た研究データにのっとって、そもそも老化とはなんぞやと言う内容を非常に分かりやすく解説いただきました。
 私が一番、興味をもったのは遺伝性疾患であるウェルナー症候群が日本人に非常に多いと言う事でした。全世界での報告が 約1250例しかないのに、この中に日本人は950人もいると言うのです。日本人のルーツ(これは老化の内容とはちょっと離れますが) は北方説と南方説があり人種的には古くからは純系、単一ではなかったと私は認識しています。しかしウェルナー症候群は 韓国や中国、モンゴルにも全くいないと言うのです。多分、この遺伝子は日本人と言う人種が確立されてから (近親婚の多かった古代日本で)形成されて来た様に思えて仕方ありません。病気を発症せずにへテロ(不均一)遺伝子を 持っている日本人は100人に1人という高率で居るそうです。そう言った意味で日本人という人種集団が出来上がって来た 年代や過程などを知る上では重要な情報も含んでいる様に思います。またその国が世界の長寿国であると言うのもまた不思議な事です。 ただ、後藤先生も触れておられましたが、遺伝子だけで勿論寿命が規程されるわけではありません。現在はテロメア説とか 活性酸素説等々まだまだ見えないところだらけです。しかし、遺伝子自体が障害される事により老化が進行してくる事は 間違いがない様です。我々もアルツハイマー病を中心としての脳の老化、また癌等からの免疫学的な老化も大事なテーマとして 研究しています。老化は医学として考察するのみならず、自分自身の問題、日本人としてのアイデンティティーの側面からも 考えていくには面白いテーマであると再認識いたしました。

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