更新日:
2010年7月20日
委員会ペーシ更新

2010年5月11日
論文追加

2010年2月9日
学会論文追加

2009年12月22日
学会追加

2009年12月2日
論文追加

2009年8月1日
科研費取扱い項目追加

2009年4月27日
Brain Bankページ追加

2009年4月21日
論文追加

2009年3月11日
公開セミナー追加

2009年2月27日
論文追加

2009年1月29日
研究内容更新

2009年1月16日
学会・論文追加


アクセス数
公開セミナー

東京大学医科学研究所 先端医療研究センター免疫病態分野 森本幾夫 教授セミナー

題目:「CD26分子:ベンチからベッドへ」


CD26分子は110kDaの膜糖蛋白でCD4メモリーT細胞に選択的に発現され、N末端から2番目のプロリンのC末側 ペプチド結合を切るdipeptidyl peptidaseIV(DPPIV)酵素結合を含んでいる。ケモカインはこの酵素の基質であり、 切られることによりその生物学的活性が修飾を受ける。CD26分子はT細胞受容体からのシグナル伝達を補助する共刺激分子の 一つでもあり、T細胞活性化に重要である。さらにCD26とCD45フォスファターゼとの会合及びDPPIV 酵素活性はCD26由来 T細胞活性化のkeyとなっている。またCD26 はアデノシンデアミナーゼ(ADA)の結合蛋白であり、CD26分子にADAが 結合することでアデノシンの免疫抑制作用を調整している。
 CD26陽性T細胞はTHI型の細胞であり、炎症部分に最も遊走しやすいサブセットで、炎症のエフェクターT細胞ともされている。 CD26分子の多彩な機能や、共刺激の分子機序を明らかにするため、新たなリガンド探索を行い、300kD蛋白を同定しアミノ 酸配列の決定により、マンノース6リン酸/インスリン増殖因子II受容体(M6P/IGFIIR)であることを同定した。 CD26分子とM6P/IGFIIRとの相互作用により、細胞内にCD26分子が internalizationされ、そこで種々の シグナル分子と相互作用が行われ、共刺激が誘導されると考えられた。以上に述べたようにCD26分子はT細胞の 活性化や炎症反応のエフェクターT細胞としてkeyとなる役割を果たしている。
 CD26及びCD40-ligand分子はnon-hodgikin型T 細胞リンパ腫/白血病にお互いに排他的に発現されており、 その中でもCD26陽性T 細胞腫は特に予後は悪い(Blood,86:4617 -4626,1995)。我々は最近、T細胞白血病細胞の 増殖制御機構とCD26分子の関連について重要な知見を得た。すなわちHTLV-1由来T細胞白血病株やKarpass299を CD26抗体で処理すると細胞周期が止まり、増殖抑制が起こり、CDKIのp21が誘導され、またこれら細胞をSCIDマウスに移植し、 CD26抗体を投与したところ、長期生存したがコントロール群は短期間で死亡した。本講演では、CD26分子についての我々の 最近の知見及びこの分子のベッドサイドへの応用について、我々の最新のデータを紹介した。

戻る